簿記

家計のバランスシートは必要?3つのメリットと作り方を3ステップで解説

バランスシートのイメージ画像です。

「経済的自立(FIRE)を達成し自由な生活を送りたい…」と考えている方が増えています。
しかし、お金があといくらあればFIREを達成できますか?と聞けば、ほとんどの方は答えられません。

なぜなら

  1. 将来いくらのお金があればFIREできるかがわからない
  2. 資産、負債が今どれくらいあるかがわからない

という2つの”わからない”があるからです。

2つの”わからない”のうち「将来いくらのお金があればFIREできるかがわからない」については「年間生活費の25年分」が必要と言われています。

そしてもう1つの「資産、負債が今どれくらいあるかがわからない」を解消するのがバランスシートです。

この記事では簿記2級持ちの筆者がバランスシートのメリットと家計のバランスシートの作り方について解説します。

FIREに興味がある方や目指したい方はFIREの一歩目である、家計の現状把握ができるようになりますので是非ご覧ください。

TASK

現状を把握し、お金の不安を解消しましょう!

結論

バランスシートを使って家族で話し合っているイメージです。

はじめにこの記事の結論をまとめると

  • バランスシートで作成時の資産・負債が一覧化され、財務の健全性がわかる
  • 借金返済/貯蓄/投資など取るべき対応の優先順位を決められる
  • 作り方は資産、負債の把握とそれらの合算という3ステップ

になります。
それでは順番に解説していきます。

バランスシートとは今の財産の保有状況がわかる書類のこと

バランスシートのイメージ画像です。

バランスシートとは企業が決算時に損益計算書とともに作成する財務諸表で、今どのくらいの財産を保有しているのかを明らかにする書類のことです。
日本語では貸借対照表とも言われます。

損益計算書とは1年間の経営成績(=収支)を示す決算書で、企業の収益性や成長性がわかる書類のこと。

TASK

家計簿は月々の収支を示す損益計算書やで

バランスシートを作ることで作成時点の

  • 財務の健全性…「資産<負債」となっていないか
  • 資産、負債の内訳…どんな種類・金額の資産、負債があるか

をひと目で把握することができます。

家計でバランスシートを作成するメリット3選

バランスシートのイメージ画像です。

①対応の優先順位を決められる

  1. キャッシングやリボ払い・BNPLなどの後払い債務
    ⇨高金利の借金なので最優先で返す
  2. 資産よりも負債が多い赤字家計
    ⇨負債の見直しと万が一に備える貯蓄を優先
  3. 住宅ローン債務がある
    ⇨借入金利が投資リターンよりも低ければ投資を優先

バランスシートにより資産、負債が一覧化されるので、上のリストのような取るべき対応の優先順位を決められます。

投資を始める際によく言われる「生活防衛資金(万が一に備えたお金)がきちんと確保されているか」も確認できます。

TASK

債務の返済や生活防衛資金の貯蓄が最優先やで!

②万が一の事態や保険の見直しに役立つ

バランスシートがあれば万が一の事態が発生した場合でも資産の洗い出しがスムーズに行えます。

また保有資産に対して今後の家族の生活費や子どもの教育・養育費がいくら不足するかも試算できるので保険の見直し・最適化も行えます。

TASK

残された家族が困らないようにしっかり準備しておこう

③目標までの距離が明確になる

バランスシートにより作成時点の財務状況が把握できるので、目標までの距離が明確になります。
そして必要な手段や期間、短期的・長期的といった段階的な目標が設定できるので、行動が決まりモチベーションUPにも繋がります。

バランスシートの作り方を3ステップで解説

バランスシートのイメージ画像です。

バランスシートは次の3ステップで作っていきます。

  1. 資産の洗い出し
  2. 負債の洗い出し
  3. 資産、負債を合算し純資産を確認

純資産とは「資産ー負債」で計算する、手元に残る自由なお金のこと。

資産、負債を合算し純資産を確認したバランスシートです。

このようなバランスシートを作るのが最終的なゴールイメージになります。

TASK

項目はそれぞれ異なるも「ひと目でわかる」ことが重要!

ステップ①資産の洗い出し

資産の洗い出しは、すぐに現金化できるか否かで大枠を分けています。
面倒ですが現在地を把握するため、1つ1つ丁寧に確認していきましょう。

流動資産(すぐに現金化できる資産)

  1. 現金…財布、貯金箱、電子マネー、仮想通貨、へそくりなど
  2. 預金…普通預金、定期預金(満期が1年以内)
  3. 有価証券…株式、債権(満期が1年以内)、投資信託
  4. 金券…商品券、ポイント、クオカードなど
TASK

ポイントも通貨と同じ効果があるので漏れなく確認しよう

固定資産(すぐに現金化できない資産)

  1. 定期預金…満期が1年以上先
  2. 債権…満期が1年以上先の国債・社債
  3. 財形貯蓄
  4. 貯蓄型保険…解約返戻金で計算
  5. 年金…iDeCo、国民年金、企業年金の残高を確認
  6. 退職金…会社の規則で計算もしくは人事に問合せで確認
  7. 自社株…時価で計算
  8. 不動産…一括査定サイトや近隣の住宅価格を参考に計算
  9. 耐久消費財…時価で計算(1万円以上で売れる時計やバッグ、車のみ計上など)
  10. 貴金属・宝石…時価で計算
  11. その他
TASK

固定資産はすぐに現金化できないので注意しよう

ただこれらの項目を「すべて見ていくのは面倒だな…」と感じた方はマネーフォワードがオススメです。

マネーフォワードは預金口座、証券口座、クレジットカードなどの情報を最初に紐付ければ、その後の入出金の情報を自動で取得してくれるのでとても便利です。

マネーフォワードについてはこちら
マネーフォワードMEで簡単家計簿♪メリット・デメリット、オススメの使い方を紹介

ステップ②負債の洗い出し

負債の洗い出しは資産より項目が少ないです。
こちらも1つ1つ丁寧に確認しましょう。

流動負債(支払いが1年以内の債務)

  1. キャッシング(消費者金融からの債務)
  2. リボ払い、BNPLなどの後払い決済サービス
  3. クレジットカードの債務
TASK

これらは高金利な借金やで!
最優先で返済しよう!

固定負債(支払いが1年以上の債務)

  1. 住宅ローン
  2. 奨学金
  3. 教育ローン
  4. カーローン

ステップ③資産、負債を合算し純資産を確認

各ステップで洗い出した資産、負債を合算し純資産を確認します。

純資産がプラスであれば現在の財務状況は健全であるといえます。
純資産を大きくしていくことで将来のお金の不安が解消され、FIREに近づいていけますので最大化できるように頑張りましょう!

補足:簿記は家計管理に役立つ有用な資格

バランスシートや資産、負債、純資産は簿記で定義されている考え方です。
簿記は家計管理に直接活かせる有用な資格なので、金融リテラシーを高めたい方は是非。

簿記に興味がある方はこちら
【簿記は役に立つ?】得られるメリット10選を簿記2級取得者が解説!

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まとめ:現状の資産、負債を正しく把握し、FIREに向け歩んでいこう!

FIREのイメージ画像です。

家計でバランスシートを作れば、作成時点における財務の健全性や資産、負債の内訳をひと目で把握でき

  1. 借金返済/貯蓄/投資など、取るべき対応の優先順位を決められる
  2. 万が一の事態でも資産の洗い出しがスムーズに行える
  3. 目標までの距離が明確になりモチベーションがあがる

といったメリットもあるため作成をオススメします。

バランスシートは

  1. 資産の洗い出し
  2. 負債の洗い出し
  3. 資産、負債を合算し純資産を確認

といった3ステップで簡単に作れます。
純資産がプラスであればあるほど家計の財務状況は健全なので、お金の不安は小さくなりFIREにも近づいていけます。
また合わせて簿記を学べば家計管理が楽しくなり、金融リテラシーも高まります。

正しく漏れなく現状を把握し、FIREに向けてともに歩んでいきましょう!

今日はこのあたりで、ではまた。

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